ぶっちゃけ、ホワイトカラーエグゼンプションの検索で飛んでこられる方が多くてびっくりデス。正直俺の拙い話を読むよりもっといいサイトがあると思うよ。
 流石にコレだけはなんなので一応付け加えとして、最近の企業風土的に、「朝早くから着て夜遅くまで頑張る社員」よりも「定刻どり出社して、素早く仕事を終わらせて定時に帰宅する社員」を求めているのが建前のようです。就活でホワイトカラーエグゼンプションの話を聞くと大抵そう返ってきます。基本的に、「自分は部署が違うから詳しい事はわからないけど……」と前置きをされますが。
 だがしかし、そうは問屋が卸さないのも現実でしょうね。まだまだこの問題は慎重に論議すべきだと思うのですがー、と言ったところで今回の挨拶を。

 ども、たまの休みにPC前でだらだらしてたら妹に、政経教えろ!といわれてメッセでマクロ学と金融市場の軽い説明をさせられました。ちょうど信用創造の話も出たのでその流れを書こうかと。ちなみに書いたのは先週の日曜。

 地方銀行からはちょっと離れるのですが、銀行の社会的役割についてのお話です。銀行の一番大事な仕事、それは信用創造です。

 お金を増やすにはどうしたらいいでしょうか?
お金をたくさん作る?
 もしそうすると一気にお金の価値が下がって、一気に物の値段が上がってしまいます。そうなると社会は混乱。あんまりいい手段ではなさそうですね。

 じゃあどうしたらいいかというと、金を貸せばいいんです。
そして増える課程の事を信用創造といいます。簡単に具体例を書くとこんな感じ


 A銀行がお金を1000持ってます。
預金準備率は10%とすると、銀行は10%はもしもの為に残すので、900だけお金を貸せます。
そこに西園寺さんが900お金をかります。
西園寺さんは二階堂君から商品を買います。代金は900。
二階堂は受け取ったお金900を持ってると怖いので銀行に預けます。
B銀行は900のお金があります。てことは810まで貸せるので、
B銀行は有栖川さんに810貸しました。有栖川さんは810のお金で三条君に支払い、C銀行に三条は預ける。

ここでどうなるかというと、
A銀行 100+(900)西園寺に貸し出しで 1000のお金があったけど900使いました。

B銀行 (-900)+90+(810)貸し出しでーす お金は810使ったよ

C銀行 810 で729自由に使えるよ。

というわけで、1000しかお金はなかったのに2439ものお金がこの時点で市場に現れたわけです。むろんこの後もC銀行は金を貸します。最終的に準備率の逆数倍、1000のお金が10000になるまでお金は出ると考えられています。

 というわけで、お金を増やす仕事が銀行にはあるんです。
詐欺みたいな話ですけど、これ現実です。実際はもっとお金を貸しています。これが行われるお陰で経済は活発になるわけです。

 ですが、今の地方銀行はコレが上手く行っていません。信用創造はぶっちゃけすくない紙幣でより多くの経済活動を行う方法です。
コレが出来ないとどうなるかと言うと、経済規模が発達しないわけです。
 具体例を挙げると江戸時代中期から末期にかけて江戸は経済規模が当時ではかなり大きかったのですが、お金は小判でした。そう、金がお金(金は金属の金っすよ?)だったので産出量によって徐々にお金が増えていたのですが、江戸の町はそれを上回る規模の経済が発達していました。
 要するに、手元にお金が100文あって、欲しい商品は200文です。明らかにお金が足りないので、ツケで100文分つけてもらって、買い物をします。そして借金が膨らんだまま・・・・となるといつしか払えないのは目に見えてます。結局そんな感じで足りないお金は幕府が借金と言う形で抱え込んでいたのです。だから後半の江戸幕府は借金まみれだったんですよ。詳しいプロセスは思いっきり端折った極論だがな!
 まぁ、信用創造は経済規模の拡大についてフレキシブルに対応が出来る仕組みと思ってください。

 一方、今の地方銀行は同じかと言うとまったく逆で、預金はたくさんあるんです。でも、借りてくれる人がいないんですよ。どうしてかと言うと地方経済は拡大傾向には向かず、どちらかと言うと縮小気味だからです。宮崎県知事が逮捕されましたが、地方社会の会社は仕事が少ないんですよ。と言う事は、お金を借りても(仕事がないので)お金を増やす事ができない。じゃぁ、お金を借りない。
 お金を借りてくれないと銀行は、お金を増やせないのでそこで信用創造が止まってしまう、と言うわけです。
 そう考えると実にフレキシブルな仕組みな分けですが、銀行も霞み食って生きているわけではないので、預金として預かったからには利子付けて返さなきゃいけません。そして社員達の食い扶持分も稼がなきゃいけません。じゃー、どこで稼いでたの?ってきかれたら有価証券です。

 コレは社債とか株式とか国債とか、地方債とか色々あるのですが、今回はこんなところで次回は銀行の有価証券部門についてお話しするよ!←(予定は未定)

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