「あーかったりー、かったりくてたりー」
「たりくてかったるいか、かったるくてたるいか、はっきりしなさい」
「そもそも、かったるいってなによ?」
「たるいはダルイが訛った物で、かっは多分強調因子だろう」
「かったるい口調だな・・・つーか意味言ってくれよ」
「国語辞典で調べなさい」
「・・・・・・形容詞〔「かいだるい(腕弛)」の転〕(1)体が疲れてだるい。ものうい。「―・くて何もする気がない」(2)もどかしい。じれったい。「―・い男だ」→おかったるい[派生] ――げ(形動)――さ(名)・・・・・・嘘じゃねぇか!」
「フッ、諸説俗説が必ずしも嘘とは言い切れないではないか。私の類推が必ずしも間違いとは言い切れないのだよ、ワトスン君 確かに、適当に答えはしたが
「・・・・・って騙されねーよ。そもそもワトスンっていつの時代のシャーロックホームズ気取りなんだよ!」
「ざっと100年前?」
「俺に聞くな!」
「しかしまぁ、アレだな」
「? ぁんだよ」
「窓の外を見ろ」
「?」
「と、見る阿呆」
「・・・・・・」
「いや、テストも終わりだなぁ・・・と私は言いたかったのだよ。遊びの約束してる大学生が目に入るじゃないか」
「・・・で? 何が言いたいんだ、コラ」
「かったるいと君が感じる期間が終わって、鎖に縛られた獣は野に放たれるわけだよ」
「・・・今、遠回しに、俺のこと見下しただろ?」
「いやいや、君の行動力を評して獣と表し、大学の課程がすべて終了して、休暇を大いに謳歌する君の様を奔放に表現しようとしたらそうなったまでで、別に見下したりしているわけではないはずだよ?」
「・・・?・・・まぁいいか。でもまだあと一科目あるしなぁ」
「それを落としたら君は留年だねぇ」
「うれしそうに言ってるだろ、テメ」
「そう見えるのは、君の心にだね--」
「いや、聞きたくない、うるさいほっとけ」
「悲観して振り払うほどに君は真面目に勉強していないようだが、現実から逃げてもすべては解決しないわけで、人生における障害は越えて突き進むざるおえないのが理性的な人間ではないのかね。そして逃げれば逃げるだけツケは回りまわって・・・・・」
「あーもう、難しい言い回しとかウゼェ。つーか何が言いたいんだよ?」
「机に単語書くのはよくないんじゃないかね?」
「・・・・・・俺に聞かれても・・・・困る・・・・・・」

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